「俺が保身のために他人に深入りしないのは認める。もう煩わしいのはごめんだ」
その目が冷たさを持ち始めている。優しい仮面はもう壊れた。全ては紗綾を利用するための演技だったのだろう。
「あの人は、人を傷付けるのが怖いんです」
「ああ、彼は人殺しだからね」
「違います!」
思わず、紗綾は声を荒らげた。
海斗が口角を吊り上げたのを見てしまった。
「彼は君には真実を?」
「いいえ、何も聞いていません」
真実など話してくれなくてもいいのだ。もし、話して楽になると言うのなら、いくらでも聞きたいと思う。
だが、苦しめるくらいなら、黙って側にいた方がいい。それを望まれるならば。
今はそう思える。
「なら、それは君が彼を信じたいだけだ」
そうかもしれない。紗綾は信じたいと思っている。それは、同情心なのかもしれない。
「あの人はそういう人じゃありません」
根拠があるのかと言われれば困る。他人を定義することなどできない。
ただ、十夜から感じるのは戒め、自虐めいたものだ。
何か罪の意識があるのは間違いないが、人殺しという言葉から連想するものとは異なっている気がする。
その目が冷たさを持ち始めている。優しい仮面はもう壊れた。全ては紗綾を利用するための演技だったのだろう。
「あの人は、人を傷付けるのが怖いんです」
「ああ、彼は人殺しだからね」
「違います!」
思わず、紗綾は声を荒らげた。
海斗が口角を吊り上げたのを見てしまった。
「彼は君には真実を?」
「いいえ、何も聞いていません」
真実など話してくれなくてもいいのだ。もし、話して楽になると言うのなら、いくらでも聞きたいと思う。
だが、苦しめるくらいなら、黙って側にいた方がいい。それを望まれるならば。
今はそう思える。
「なら、それは君が彼を信じたいだけだ」
そうかもしれない。紗綾は信じたいと思っている。それは、同情心なのかもしれない。
「あの人はそういう人じゃありません」
根拠があるのかと言われれば困る。他人を定義することなどできない。
ただ、十夜から感じるのは戒め、自虐めいたものだ。
何か罪の意識があるのは間違いないが、人殺しという言葉から連想するものとは異なっている気がする。

