「貴様こそ何だ?」
ジロリと十夜が紗綾を見る。紗綾も決して普通の格好ではない。最早忘れていたのだが。
「浴衣……です。多分」
何だと言われても困る。紗綾の趣味ではないし、敢えて言うならば十夜と同じなのかもしれない。
「うちのクラス、王子喫茶に対抗するために浴衣カフェになったんです」
「それが浴衣なのか……?」
「せ、先生に聞いてください!」
十夜は怪訝そうだが、紗綾としては聞かれても困ることだった。
それより、自分は将也に連絡するべきなのか迷う。目の前でそんなことをしようものなら、本当に呪われてしまうかもしれない。
だが、放っておくのはいつも優しくしてくれた将也を裏切ることのように思えてしまう。
ぼーっとしていると、十夜がいなくなるかもしれない。
そう思った時、彼の背後から腕が延びてきた。
ガッシリと両腕を捕まれて、十夜は抵抗を見せた。彼も油断していたようだ。
ジロリと十夜が紗綾を見る。紗綾も決して普通の格好ではない。最早忘れていたのだが。
「浴衣……です。多分」
何だと言われても困る。紗綾の趣味ではないし、敢えて言うならば十夜と同じなのかもしれない。
「うちのクラス、王子喫茶に対抗するために浴衣カフェになったんです」
「それが浴衣なのか……?」
「せ、先生に聞いてください!」
十夜は怪訝そうだが、紗綾としては聞かれても困ることだった。
それより、自分は将也に連絡するべきなのか迷う。目の前でそんなことをしようものなら、本当に呪われてしまうかもしれない。
だが、放っておくのはいつも優しくしてくれた将也を裏切ることのように思えてしまう。
ぼーっとしていると、十夜がいなくなるかもしれない。
そう思った時、彼の背後から腕が延びてきた。
ガッシリと両腕を捕まれて、十夜は抵抗を見せた。彼も油断していたようだ。