香澄の希望で前庭のカフェスペースに行くと、丁度席が空いたところだった。香澄の運は紗綾の影響を全く受けないようだ。
「将也先輩と佐野先輩に会ったよ。本当に王子様だった」
食べ物をテーブルの上に広げながら紗綾は何となく思い出すが、香澄の反応は予想とは違うものだった。
「うわっ、見たくないなぁ……」
彼女の場合、陸上部の前部長としてのイメージが強いからだろうか。
「将也先輩は白王子って感じだったよ」
「似合わなそう……」
香澄は心底嫌そうに顔を歪めている。嫌われている、という話が信憑性を帯びてしまうほどだ。
「あ、写真撮らせて貰えば良かったかな」
他の女子ならすぐさま携帯電話を取り出しただろう。実際、紗綾たちが話している間、撮影しようとしていた人間もいたくらいだ。
「やめときなって。心霊写真になったらどうするの。あの人、真っ白なように見えて黒いから」
「そ、そうなの……?」
「奴らに比べたら灰色かもしれないけどさ」
奴らとは、やはりオカ研ということになってしまうのだろう。
けれど、将也がなぜ、黒いのかは紗綾には想像もつかない。
その言葉の意味を聞くために口を開こうとすれば、先手を打たれてしまう。
「将也先輩と佐野先輩に会ったよ。本当に王子様だった」
食べ物をテーブルの上に広げながら紗綾は何となく思い出すが、香澄の反応は予想とは違うものだった。
「うわっ、見たくないなぁ……」
彼女の場合、陸上部の前部長としてのイメージが強いからだろうか。
「将也先輩は白王子って感じだったよ」
「似合わなそう……」
香澄は心底嫌そうに顔を歪めている。嫌われている、という話が信憑性を帯びてしまうほどだ。
「あ、写真撮らせて貰えば良かったかな」
他の女子ならすぐさま携帯電話を取り出しただろう。実際、紗綾たちが話している間、撮影しようとしていた人間もいたくらいだ。
「やめときなって。心霊写真になったらどうするの。あの人、真っ白なように見えて黒いから」
「そ、そうなの……?」
「奴らに比べたら灰色かもしれないけどさ」
奴らとは、やはりオカ研ということになってしまうのだろう。
けれど、将也がなぜ、黒いのかは紗綾には想像もつかない。
その言葉の意味を聞くために口を開こうとすれば、先手を打たれてしまう。

