「なるほど、素直じゃない男って嫌っスね」
「そうそう。素直じゃない子なんだよ、うちの十夜君」
「何だかんだ言いながら律義に帰り送ってるし」
圭斗が言う通り、紗綾は部活の帰りはいつも十夜に送ってもらっていた。
もちろん、遠慮したのだが、帰り道が同じであり、最終的には顧問命令ということで落ち着いていた。
尤も、先日から圭斗も加わっている。
「一緒に歩いてるだけ、でしょ?」
「まあ、死神くっついてるみたいな。俺が送るから先に帰っていいって言ったのに、結局、俺のことが信用できないとか言うんスよね」
嵐と圭斗は好き勝手なことを言う。
事実であることは否定できないが、当の本人が黙っているはずもない。
「貴様ら……」
低く唸った十夜だったが、その先は言えなかった。
「あ、呪うとか言うの、本当は照れ隠しなんだよ?」
嵐の一言により呪う発言は封じられた。
十夜よりも嵐の方が一枚も二枚も上手なのである。
「それでも、俺、引かないっスよ?」
圭斗の挑発を嵐は軽く受け流して笑う。
「まあ、ライバルはこのぐらいの方が倒し甲斐があるんだよね」
それは大人の余裕なのか、それとも、一年という差があるからなのかはわからなかった。
「そうそう。素直じゃない子なんだよ、うちの十夜君」
「何だかんだ言いながら律義に帰り送ってるし」
圭斗が言う通り、紗綾は部活の帰りはいつも十夜に送ってもらっていた。
もちろん、遠慮したのだが、帰り道が同じであり、最終的には顧問命令ということで落ち着いていた。
尤も、先日から圭斗も加わっている。
「一緒に歩いてるだけ、でしょ?」
「まあ、死神くっついてるみたいな。俺が送るから先に帰っていいって言ったのに、結局、俺のことが信用できないとか言うんスよね」
嵐と圭斗は好き勝手なことを言う。
事実であることは否定できないが、当の本人が黙っているはずもない。
「貴様ら……」
低く唸った十夜だったが、その先は言えなかった。
「あ、呪うとか言うの、本当は照れ隠しなんだよ?」
嵐の一言により呪う発言は封じられた。
十夜よりも嵐の方が一枚も二枚も上手なのである。
「それでも、俺、引かないっスよ?」
圭斗の挑発を嵐は軽く受け流して笑う。
「まあ、ライバルはこのぐらいの方が倒し甲斐があるんだよね」
それは大人の余裕なのか、それとも、一年という差があるからなのかはわからなかった。

