Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「ボク、ゴーストいる家住んでました!」

 困った顔をしていたリアムは急に明るい表情で言い、その場の空気を固まらせた。

「それ、本当?」

 嵐はすぐには信じようとしなかった。
 そういう話を聞いたことがないわけではないが、何分、この少年とは初対面である。信じるに値するかどうかはわからない。
 十夜も圭斗も同じだった。

「ゴースト、我儘です! 悪さすると殴ります! それでもダメなら、窓から投げ飛ばします」

 リアムは笑顔で物騒なことを言い出した。
 そして、圭斗の脳裏を嫌な予感が過ぎる。それはすぐに現実となった。

「……話ぐらい聞いてやろう」

 うるさそうに顔を顰めていたはずの十夜が部室を示し、圭斗は思わず溜め息を吐きたくなった。
 自信はあっても、彼がいると面倒なことになるのは間違いない。
 だからこそ、圭斗は十夜が話を聞くだけ聞いて追い返すことを期待していた。
 けれど、それが徒労に終わることも本当はわかっていた。