Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「あの、少し……」
「ん?」
「その……」

 いざ、切り出そうとすれば、後込みしてしまう。話さなければならないというのに、なぜか怖い。
 そんな紗綾に嵐は微笑みかける。

「話、しようか?」

 意図を理解した優しい問いに紗綾は頷く。

「じゃあ、コーヒー入れるから座って。お菓子もじゃんじゃん食べちゃって。最近、誰も食べないから余っちゃって。八千草は馬鹿みたいに差し入れしてくるし」

 促されるままにソファーの定位置だった場所に紗綾は座る。そこには今も星形のクッションが置かれている。
 それをギュッと抱き締めれば、少しだけ落ち着ける気がした。