Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「誤解を招いてしまう言い方でしたね。守護霊ではなく、君自身の力ですよ」
「私の……?」

 自分自身の力とは一体何なのだろう。
 サイキックではない上に特技があるわけでもない。
 なぜ、そんなことを言われるのか、紗綾には全くわからない。

「便宜上、サイキック・カウンセラーなどと言ってはいますが、お恥ずかしい話、どうにも生きた人間の扱いは苦手なんです」

 彼は穏やかで、とてもそうは見えない。
 圭斗への態度にそれが現れているのだろうか。あれを見るまでは、紗綾も彼を優しい人間だと感じていた。

「捜し物が得意ですが、いいことばかりが視えるわけではありません。そもそも、依頼自体が決していいものではないですからね」

 オカ研として事件に関わった紗綾にはその意味がわかる。
 大抵は死霊の相手だが、生霊だからといって良いことは全くない。むしろ、質が悪いくらいだ。
 そして、その遺族は生きている。以前の野島の兄の件に関連して、その友人達の元に行った黒羽久遠はその態度に怒ったという話だ。