Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「オカ研で、何かあったんだね?」

 断定する将也に紗綾は頷く。
 何かあったと言うほどではないのかもしれない。
 圭斗との問題でしかないのかもしれない。だが、全ては繋がっているのだと思っていた。
 オカ研に入った始まりの日から、何もかも全て。

「君は随分頑張ったよ。本当なら、とっくに退部してたと思う。頑張りすぎってくらいかな」

 いつでも辞めていいと彼は言った。
 紗綾も紗綾なりに考えて部にいたつもりだった。
 けれど、今はどうしたらいいかわからない。何もわからなくなってしまった。

「これから、俺と帰らない?」
「え……?」
「田端君と帰る約束してるわけじゃないでしょ? 俺でよければ、話聞くよ」

 どこかで期待があったのかもしれない。
 彼ならば、話を聞いてくれるのではないかと。
 それでも、申し訳なく感じてしまう。

「俺も気分転換がしたいから。君が嫌じゃなければ、ね?」

 紗綾は誰かに聞いてほしいという気持ちはあった。だから、ここへ来たのかもしれない。
 今すぐに吐き出してしまいたかった。ただ香澄には部活動があり、そうでなくとも何となく相談しにくい。
 だが、将也には話せる気がした。
 なんて自分はずるいのだろうかと心のどこかでは思いながら。