Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「やはり、無敵の強運の持ち主、ですね」
「え……?」

 言われた意味がわからなかった。

「月舘紗綾さん、君には無敵の強運があります」

 もう一度、はっきりと告げられる。

「強運なんてありえません!」

 強運、それも無敵などとはありえない。笑えるほどにおかしなことだった。

「どうして?」

 不思議そうな顔をしたのは海斗だった。
 なぜ、そこまで強く否定するのかわからないと言うかのように。

「私は……凄く貧乏くじを引く体質みたいなんです」
「貧乏くじ?」

 何度も人に言ってきたことであるのに、問い返されれば急に恥ずかしくなる。

「たとえば、プリントが自分だけ足りないとか、自分だけ忘れられるとか、名前が間違ってるとか、タイミングが物凄く悪いとか、そういう小さいことなんですけど……」

 海斗がじっと見つめてくる。その空気に耐えられずに紗綾は続けた。