時は流れるように、あっという間に過ぎ去っていった。
 それでも、サイキックに休みはなく、オカ研の夏休みは実に忙しいものだった。
 学校に集まったり、今度は騙し討ちなしの合宿に行かされ、休みを満喫しようかと思えば突然の依頼に現地に呼び出されもする。
 アルバイトと称して黒羽オフィスで心霊写真の鑑定を手伝わされたりもする。
 そのことに関して十夜は快く思っていないようだったが、彼は全く逆らえない立場である。

 オカ研以外では夏祭りに行ったりもした。
 それは将也の提案だった。
 彼は十夜に楽しい思い出を作ってあげたいと思っていたのだ。
 オカ研メンバーと香澄を巻き込んでの計画はどうやら成功したようだった。

 だが、思い出作りには、これ以上ないほど適していると思われるイベントが近付いてもいた。