Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「今、俺のこと呼んだ?」

 扉を開けて、にょきっと顔を出したのは、八千草光本人だった。

「で、出た!」

 突然のことに野島はそろそろ白目を剥き、口から泡を吹きそうだった。
 彼にとってはオカ研の何もかもが心臓に悪いのだろう。

「どうしたんですか? 八千草先輩」

 今日、来るなどとは紗綾も聞いていない。
 彼の好きなサプライズというものなのだろうか。

「いや、あのね、何かね……ん? 何だったっけ? って、あれ? あれれ?」

 光はただ遊びにきたわけではないらしかった。
 けれど、その肝心の何かを忘れてしまったようだ。
 なぜか、妙にきょろきょろとしている。