Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「こんなことなら、やっぱり田端を拝み倒すんだった…」
「まあ、部長なんかに相談しようなんて、よほど切羽詰まらなきゃ思わないっスよね」

 圭斗は楽しげに笑う。

「こ、これが噂の魔界王子……、いや、案外、こっちの方が話しやすそうだ」
「俺、専門外っスから」

 すみません、と圭斗が笑いながらテーブルの上の菓子を取る。

「あ、俺にもちょーだい」

 嵐も本当に助け船を出す気がないようだ。
 そこで、ようやく十夜が口を開いた。

「話があるなら聞く。ないなら、帰れ」

 元々鋭い眼差しにきつい言葉、野島は今にも「はい、喜んで!」と帰りそうだった。

「部長、もっと優しく聞いてあげてください」
「俺は無駄話に付き合う気はない」

 根は優しいのに、どうしてこんなにも威圧的なのだろうか。
 代わりに聞きたい気持ちにもなるが、紗綾が聞いたところで本当に重要なことはわかるはずもなく、これは彼の仕事だと決められている。
 将来のためだと言えば、彼は確実に嫌がるのだが。