Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「ど、どういうこと?」
 話が視えないと野島が視線を向けてくる。

「その南大の霊能者って……多分、ここのOB、前の部長の八千草先輩の彼女さんだと思う」

 嵐が言うのなら、そういうことなのだろう。紗綾は正解を求めるように嵐を見た。

「南大で有名なサイキックに保護されたって言ってたからね、間違いないでしょ。でも、あの八千草と付き合うなんてよほどの変態だと思うよ。ありえないよ」

 嵐は笑う。野島はぽかんとしている。

「あー、あの人、かなりうざい感じっスからね。あのテンションついていけないっつーか、やっぱうざいっスね」
「そうそう、あれでね、うざいくらいに霊を連れてくるから余計にむかつくんだよ。本当に俺も黒羽も苦労したよ。卒業してくれて本当に清々したって言うか」
「先生、本性、出ちゃってるっス」

 尚も笑う嵐に圭斗は呆れたが、その笑みが消えることはなかった。

「いいよいいよ、どうせ、ここに来たら後戻りできないんだし」

 策士らしい笑みに、ビクッと野島が肩を震わせた。

「そもそも、何で、そっちに相談しなかったのかって話だよ」
「それは……兄貴が、なんでもない、って言うし、変態カップルだから関わりたくないって……」
「とりあえず、入りなよ」

 嵐はそのまま野島を帰すつもりはないようだった。