「黒羽部長は霊障相談ならちゃんと聞いてくれるよ」
「でも、高校生だろ? 何かさ、言っちゃ悪いけど、お遊びみたいなさ……」
「部長は本物のサイキック……霊能者だよ」
黒羽十夜は他人が言うような単なるオカルトマニアではない。そういった要素は持ち合わせていないとも言うべきなのかもしれない。
「田端はそういうの信じてるのかよ?」
「私は超常現象断固否定派。でも、まあ、あの部屋の中にはあるんじゃないの? ねぇ、紗綾?」
香澄の心は一年前から変わっていないだろう。
けれど、もう彼らのことまでは否定しない。
「自分の手に負えないことは、ちゃんとした事務所紹介してくれるから」
彼が無茶をして、危険な目に遭うのは霊障を受けている方だ。
だから、できないと思えばそちらに話が流れる。本当はその存在を好ましく思っていないらしいが。
「事務所って言ったって、自分の家族経営のとこでしょ。黒羽オフィスだっけ?」
紗綾が言い出せないことを香澄は何の遠慮もなく言う。
そうなのだ。黒羽オフィス、十夜の母親が所長を務めている。
「でも、高校生だろ? 何かさ、言っちゃ悪いけど、お遊びみたいなさ……」
「部長は本物のサイキック……霊能者だよ」
黒羽十夜は他人が言うような単なるオカルトマニアではない。そういった要素は持ち合わせていないとも言うべきなのかもしれない。
「田端はそういうの信じてるのかよ?」
「私は超常現象断固否定派。でも、まあ、あの部屋の中にはあるんじゃないの? ねぇ、紗綾?」
香澄の心は一年前から変わっていないだろう。
けれど、もう彼らのことまでは否定しない。
「自分の手に負えないことは、ちゃんとした事務所紹介してくれるから」
彼が無茶をして、危険な目に遭うのは霊障を受けている方だ。
だから、できないと思えばそちらに話が流れる。本当はその存在を好ましく思っていないらしいが。
「事務所って言ったって、自分の家族経営のとこでしょ。黒羽オフィスだっけ?」
紗綾が言い出せないことを香澄は何の遠慮もなく言う。
そうなのだ。黒羽オフィス、十夜の母親が所長を務めている。