Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「ささっ、十夜君、重い腰をあげるんだ! どうせ、やる意味があるのか怪しいほどあっさり終わるんだし」

 圭斗の準備ができたら次は十夜だ。だが、彼は体を起こそうとはしなかった。

「……俺はあの爺には会いたくない」

 一年前から十夜は変わっていない、と紗綾は思う。
 言っていることが全く同じなのだ。十夜らしからぬセリフだが、確かに一年前にも聞いている。

「何か、微妙に弱気っスね。部長なら相手が誰でもふんぞり返って会いそうなのに」
 圭斗はニヤニヤと笑っているが、爺が誰なのかはわかっていないだろう。