Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「認定式、っスか」

 圭斗が言えば空気が重くなる。
 それはオカ研にとって重大な意味を持ちながら、実に憂鬱な行事である。
 紗綾も密かに、なくなればいいのに、と思っている。もっと言ってしまえば、やる意味がよくわからないのだ。

「じゃあ、メンバー揃ってるし、さっさと済ませちゃおっか?」

 そう言って、嵐は棚を開ける。

「そういうわけで、はい、月舘。よろしく」

 棚から取り出した物を紗綾へと差し出してくる。
 新品の黒いネクタイである。
 オカ研部員の証、あるいは生贄の証である。これがあるからこそ、すぐにオカ研の区別がついてしまう。

「やっぱり、やるんですか、これ……」

 紗綾も薄々わかっていたが、手渡されると気分が重くなる。
 できることならやりたくない。しかしながら、やるしかないことはわかっている。