Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「紗綾先輩と一緒にいると落ち着くんスよ。安心するんス。霊的な悪影響受けないんで」

 その点では本当に無害だろうと紗綾は自分でも思う。
 八千草のような超霊媒体質が側にいたら大変だろうと、十夜と嵐を見ていて思ったことがある。彼がいた日々は大騒ぎだった。
 視えるだけのサイキックである将仁と、声が聞こえるだけのマリエのコンビも色々と危険な目に遭ったりと苦労していると聞く。

「まあ、生身の変な男寄せちゃうって点では、全然、これっぽっちも安心できないんスけどね。でも、ずっと一緒にいたいって思うんスよ……あぁ、格好悪ぃ。うわぁっ」

 圭斗は頭をガシガシと掻く。その耳は少し赤くなっているように見えた。

「格好悪いの……?」

 紗綾はなぜ圭斗がそこまで恥ずかしがるのかわからなかった。

「俺は、先輩にそう思って欲しいんス。安心させられる男になりたいから。そういうことは先輩に言って欲しいのに、先に自分が安心するなんてありえねぇって話っスよ。ほんとかっこわりぃ」

 ついに圭斗は項垂れてしまった。
 どうしてやるのが正解なのか、紗綾は首を傾げる。