Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「何、これ」
「前部長の八千草先輩だよ」
「これが?」

 初対面の圭斗は疑わしそうな眼差しを光に向けるが、紗綾も気持ちはわからないでもなかった。
 そして、光が圭斗を見て、それからリアムに気付いた。

「およよ、君が今年の生贄君? あれ、もう一人新顔? しかも、外人さん? なぜ? なぜなの、俺にはわからない! 教えて、クッキー!」
「……お前には説明するのも、口をきくのすら面倒臭い」

 嵐の対応は冷めたものだった。
 確かにここで一から彼に説明するのは大変面倒臭いだろう。
 どうやら、光は鈴子から何も聞いていないらしい。紗綾も逐一彼に報告するわけではない。

「ひ、ひどい……! ひどすぎるよ、クッキー! 俺達、クッキー&ヤッチーじゃないかっ!」
「コンビみたいに言うなよ。お前はただのタクシーなの、さっさと黒羽とその金色の犬乗せて。いつまでも、ここで騒いでたら迷惑だから」

 喚く光をうるさげに見て、嵐は十夜とリアムを指さし、次に紗綾と圭斗を見た。