夜、並べられた布団には夕方のことも忘れて心が躍った。
 修学旅行のような、お泊まり会のような気持ちだ。

「まあ、何か長かったような短かったような……でも、明日には帰っちゃうのんだよね」
「うん……」

 ほんの一日の付き合いだったが、別れを思えば寂しくなる。
 憂鬱なだけであるはずの歓迎会に彼女がいてくれたのは良かったと思っている。

「いつかまた遊びに来て、なんて言ってもさ、紗綾だけでいいからね? あの人達は来ない方がいいことだと思うし、来てほしい理由もないっていうか」

 善美の言うことは間違っていない。
 オカ研が行くところには何かがある。ない方がいい何かが必ず存在する。
 そして、オカ研が行けば何かが起こってしまうということもある。