十夜や嵐、リアムは無事だろうか。何かが起こってしまう前に早く帰ってきてくれないだろうか。
そう紗綾が思った時、ゴトリと音が響いて紗綾はビクリと体を跳ねさせた。
見れば小さな置物が倒れてしまったらしい。
紗綾は風か何かだとすぐに思ったのだが、善美の様子はどこかおかしい。
「善美ちゃん……?」
あれほど気の強かった善美がひどく脅えている様子だった。
ただ置物が倒れたというだけ、香澄ならば気にも留めないだろう。
だが、紗綾がいくら重ね合わせても彼女は田端香澄ではなく、田中善美なのである。
「な、何かいるよ!」
「今のは風じゃないの?」
「風なんてどこからも入ってこないよ! 窓は閉まってるんだから」
善美の言う通りだった。確かに大きな窓は閉まっている。
どうして、そこまで怖がるのか紗綾にはわからなかった。
たまにあることだと紗綾は思うのだ。どこか別のところに風の流れがあるのかもしれない。
そう紗綾が思った時、ゴトリと音が響いて紗綾はビクリと体を跳ねさせた。
見れば小さな置物が倒れてしまったらしい。
紗綾は風か何かだとすぐに思ったのだが、善美の様子はどこかおかしい。
「善美ちゃん……?」
あれほど気の強かった善美がひどく脅えている様子だった。
ただ置物が倒れたというだけ、香澄ならば気にも留めないだろう。
だが、紗綾がいくら重ね合わせても彼女は田端香澄ではなく、田中善美なのである。
「な、何かいるよ!」
「今のは風じゃないの?」
「風なんてどこからも入ってこないよ! 窓は閉まってるんだから」
善美の言う通りだった。確かに大きな窓は閉まっている。
どうして、そこまで怖がるのか紗綾にはわからなかった。
たまにあることだと紗綾は思うのだ。どこか別のところに風の流れがあるのかもしれない。

