Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

 その後、善美とその友人達に散々質問攻めにされた紗綾は少し疲れを感じながら田中家に戻った。
 恋人はいるのか、好きな人はいないのか、圭斗とはそういう関係ではないのか、他の部員のことも色々と聞かれた。
 彼らは常に話題を絶やさなかった。その一つ一つに馬鹿正直に答えた紗綾はすっかり年寄りになった気分になっていた。
 大して歳は変わらないにも関わらず、彼らはあまりにも元気だった。若いって凄いななどと思ってしまうほどである。
 そして、好意的な集団に囲まれるということも陸上部の面々以外ではずっとなかったことだった。彼らはもちろん学園でのことを知らないのだが、ささやかなことが嬉しいのだ。

「あの人達、まだ帰ってきてないの?」

 玄関に十夜達の靴はなく、居間にいたのは善美の祖父母と和やかにお茶を飲む鈴子だけだった。
 魔女は現場には行かない。緊急時まで待機して、何もなければそれがいいと思っているのだろう。