Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「何かね、その霊能者……っていうのも、何かけばい女の人と、薄っぺらそうな学校の先生と、陰気ないかにもなのと、変な外人なんだけど……この二人はそれにくっついてきたただのオマケなんだって。やることなくて、暇そうだったから、ちょっと案内してあげるの」

 善美の説明は間違っているとは言えない。
 本人達が聞いたら怒り出しそうなことも多々含まれている。
 だが、紗綾と圭斗はただの役立たずと自称普通の人であって、魔女に必要ないと言われたのと同然の状態であった。
 本来ならば何が何でも連れて行かれるはずの圭斗がここにいることは疑問だ。
 しかしながら、魔女に何か考えがあるとすれば、凡人が理解しようとすべきことではない。
 結局、時が来れば嫌でもわかってしまう。そういうものだからだ。

「マジかよ? じゃあさじゃあさ、一緒に遊びに行かねぇ? 人数多い方が絶対楽しいって!」
「そうかもしれないが……そんな急に失礼じゃないか?」
「そうだよ。いきなりすぎるよ」

 幼馴染が言えば、眼鏡の男子と善美の親友だという女子が彼を窘める。
 だが、善美はけろっとした様子で紗綾を見た。

「別にいいよね?」

 紗綾にノーと言えるはずもなく、言う理由もなく、圭斗を見ても肩を竦めるだけだ。
 そして、頷けば途端に彼らが嬉しそうな表情をする。
 ここでのリーダーは年長の紗綾ではなく、善美だ。
 彼らにとっても善美はリーダー的な存在なのかもしれなかった。