「あ、あのさ、黒羽……エジプトもお国なんだよ? 人口は七千万を超えるんだよ? 街とかあるんだよ?」
「あんな砂漠にか?」
「そりゃあ、かなり砂漠だけどさ」
教師らしく、嵐は力説するが、そもそも十夜は嵐を教師として信用していない。
嵐は、ついには頭を抱えてしまった。
「最悪だ、この二人! エジプトの敵だよ! ああ、俺がきちんと教えてあげないと将来が不安だよ! 月舘はリヒテンシュタインもドイツのどこかだと思ってたしね。あれは国ですよ、国。リヒテンシュタイン公国、首都はファドゥーツ。まあ、公用語はドイツ語だし、住民もほとんどドイツ系だけど、お国なの」
よくもそうペラペラと出てくるものだ。
「この人本当に先生だったんスね……」
圭斗は初めて感心しているようだ。
紗綾にも気持ちはわからないでもない。
ちらりと盗み見た十夜の表情はとても万年一位の優等生として語られるものではなかった。
先程のエジプト発言を恥じているのか、その耳は赤く、些か動揺しているようだった。そういう彼を見るのは珍しい。
「あんな砂漠にか?」
「そりゃあ、かなり砂漠だけどさ」
教師らしく、嵐は力説するが、そもそも十夜は嵐を教師として信用していない。
嵐は、ついには頭を抱えてしまった。
「最悪だ、この二人! エジプトの敵だよ! ああ、俺がきちんと教えてあげないと将来が不安だよ! 月舘はリヒテンシュタインもドイツのどこかだと思ってたしね。あれは国ですよ、国。リヒテンシュタイン公国、首都はファドゥーツ。まあ、公用語はドイツ語だし、住民もほとんどドイツ系だけど、お国なの」
よくもそうペラペラと出てくるものだ。
「この人本当に先生だったんスね……」
圭斗は初めて感心しているようだ。
紗綾にも気持ちはわからないでもない。
ちらりと盗み見た十夜の表情はとても万年一位の優等生として語られるものではなかった。
先程のエジプト発言を恥じているのか、その耳は赤く、些か動揺しているようだった。そういう彼を見るのは珍しい。

