やがて車は停まる。
 降り立つのは空き地のようだった。
 やっぱり、と紗綾は思う。二年目にして期待していたわけではない。


「薄々わかってたっスけど、これ、歓迎会じゃないっスよね?」

 合流した圭斗が辺りを見回して問いかけてくる。
 わざわざ移動するのはパーティー会場を予約しているわけではない。
 今年もなかなかにひどいと紗綾は思う。

 周囲はやけに木が目に付き、車を停めた場所も雑草だらけで、かろうじて二台分のスペースが確保されているという程度だ。
 都会から隔絶されたかのようである。時が止まっているようだという言い方もできるかもしれない。