Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「本音が出るのはここでだけ。ただの恨み言だけど。まあ、矛盾してるんだよね。俺はここが好きじゃないけど、心にもないことを言わなくて済むから嫌いじゃない。別に黒羽も八千草も悪くないんだけどね……俺の心の問題だから」

 オカ研の不気味な扉の前で嵐は言う。
 この扉の向こうの一室にどれほどの意味があると言うのか。肝心なことはまだ話してもらっていない。

「哀れな羊なんて言ったら月舘は不安になるかな? でも、大丈夫。きっと、月舘だけは俺達と同じにはならないから」

 きっと、嵐は安心させようと笑ったのだろう。
 しかしながら、その笑みはあまりに寂しげだった。
 それでは、きっと彼は、彼らは救われないのだ。

「さて、うちの魔王様がそろそろ苛立ってる頃かな?」

 そして、魔界への扉はまた開かれた。