「貴様にだけは言われたくない言葉だ」
端正な顔が険しくなり、ただでさえ愛想がないのにより恐ろしくなる。
その視線が自分の背後に立つ人物に向けられているとしても、紗綾はその目を直視することができずに俯くしかない。
「残念、俺はオープンだよ」
クスリと背後で嵐が笑い、手が離されると、紗綾はほっとした。
一年経ってもこの二人には慣れられないでいる。
「俺はいつでも辞表を持ち歩いてるの。あと、婚姻届」
嵐はふふっと意味深な笑みを零す。
またか、と紗綾は内心呆れて振り返る。
予想通り嵐は懐から白いものをちらつかせている。
「婚姻届?」
首を傾げたのは圭斗だ。
紗綾も初めこそ驚いていたが、一年も経てば驚くこともなくなった。
「あとは月舘がさらさらーっと書いてくれるだけでいいんだよ?」
ニコリと嵐が笑い、圭斗の視線が自分に突き刺さるのを感じながら紗綾は溜め息を吐いた。
端正な顔が険しくなり、ただでさえ愛想がないのにより恐ろしくなる。
その視線が自分の背後に立つ人物に向けられているとしても、紗綾はその目を直視することができずに俯くしかない。
「残念、俺はオープンだよ」
クスリと背後で嵐が笑い、手が離されると、紗綾はほっとした。
一年経ってもこの二人には慣れられないでいる。
「俺はいつでも辞表を持ち歩いてるの。あと、婚姻届」
嵐はふふっと意味深な笑みを零す。
またか、と紗綾は内心呆れて振り返る。
予想通り嵐は懐から白いものをちらつかせている。
「婚姻届?」
首を傾げたのは圭斗だ。
紗綾も初めこそ驚いていたが、一年も経てば驚くこともなくなった。
「あとは月舘がさらさらーっと書いてくれるだけでいいんだよ?」
ニコリと嵐が笑い、圭斗の視線が自分に突き刺さるのを感じながら紗綾は溜め息を吐いた。

