「そう言えば、月舘、説明会の時に名前が間違ってるって泣きそうな顔してたっけ」
嵐は思い出したらしい。パニックに陥っていた紗綾に声を掛けてくれたのは彼だった。
泣きそうな、と言われれば恥ずかしさで自分の顔に更に熱が集まる気がするが、泣きたかったのは確かである。
「な、名前が間違ってたくらいで……?」
「だって、三つも間違ってたら、もしかしたら自分じゃないかもとか思わない?」
「み、三つ……」
香澄は困惑しているらしかった。
呆れられたかもしれないと紗綾は思う。けれど、大問題だったのだ。
「俺、あんまり名前間違ってたことないなぁ」
「私も」
「一文字はいつも、二文字もよくあるけど、三つは初めてだったよ」
全く嬉しくない初めてである。
はぁ、と香澄の溜息が聞こえた。
嵐は思い出したらしい。パニックに陥っていた紗綾に声を掛けてくれたのは彼だった。
泣きそうな、と言われれば恥ずかしさで自分の顔に更に熱が集まる気がするが、泣きたかったのは確かである。
「な、名前が間違ってたくらいで……?」
「だって、三つも間違ってたら、もしかしたら自分じゃないかもとか思わない?」
「み、三つ……」
香澄は困惑しているらしかった。
呆れられたかもしれないと紗綾は思う。けれど、大問題だったのだ。
「俺、あんまり名前間違ってたことないなぁ」
「私も」
「一文字はいつも、二文字もよくあるけど、三つは初めてだったよ」
全く嬉しくない初めてである。
はぁ、と香澄の溜息が聞こえた。

