Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

「それと、あっちが一応部長」
「黒羽十夜だ。部を汚すなら俺が呪ってやる」

 嵐が指せば、十夜はソファーに座ったまま視線だけを圭斗に向ける。

「やれるものなら、どうぞ」

 挑発的に圭斗が笑うのだから、紗綾はどうしたらいいかわからなくなる。
 どうにも部内の空気が険悪なものになっている気がするのだ。

「いいね、頼もしいよ。えーっと」
「榊圭斗っス」
「よし、榊。この入部届けにサインして。俺が偽造しちゃってもいいけどさ」
「いいっスよ。生贄になったとは思ってないんで」

 嵐から差し出された入部届けを受け取った圭斗はさらさらと記入する。
 これを書いてしまったが最後だと紗綾は知っている。
 逃げるという道は既にないのだが。