Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~

 渋々、香澄と中に入り、紗綾は進められるがままにソファーに座る。
 大きなソファーが二組、応接室のようにもなっている。

「それで、それ? まさかまさか、ツキダテサヤちゃんが二人いたとか? ワーオッ、ミラクルーッ! 凄い、すごーいっ!」

 光は一人で盛り上がっていた。なにがそんなに面白いのだろうか。
 そのキラキラした目に邪気はないようだったが、わからないことばかりだ。

「いや、八千草。こっちは月舘の保護者。さすがにそこまでの奇跡は起きないから」
「田端香澄です」

 嵐が紗綾の隣に座った香澄を指す。
 その香澄はソファーに踏ん反り返って光が出したお菓子を食べいる。
 凄い度胸だと紗綾は思うが、真似はできそうもない。

「あ、俺はヤッチーこと八千草光、ってのはもう言ったっけ……こっちは、副部長のクロちゃんこと黒羽十夜君、みんなからは魔王なんて呼ばれちゃってるけど、本当はすっごく優しいんだよ! いっつも、俺のこと、助けてくれるもんね。で、そっちが顧問の……」

 光は十夜を指し、それから嵐を指すが、嵐はそれを制した。