「この男はいん……」
「黒羽、お前、無口なくせにこういう時ばっかり喋ろうとするんだよ!? 一番、まずいの言おうとしただろ! そんなに俺が嫌いか! 日頃の恨みか! 俺の方が恨みたいってのに!」
ひどく慌てた様子で、嵐はその言葉を遮った。
けれど、それによって彼らの関係が益々怪しくなるものである。
「いん? 何ですか?」
「聞かなくていい、聞かないで、聞いちゃダメ。こいつはろくなこと言わないんだよ。俺が誤解されるようなことばっかり言うの。ああ、俺って可愛そう。顧問辞めたい」
香澄は続きを聞こうとしたが、嵐はそれ以上言わせようとしなかった。
校舎の奥に近付き、助かったとばかりに嵐は足を止め、目の前の扉を開ける。
黒い紙の貼られたガラス窓、何やらベタベタと貼り付けられているが、じっくり見ている暇はなかった。
掲げられたプレートさえ見ることはなかった。
「黒羽、お前、無口なくせにこういう時ばっかり喋ろうとするんだよ!? 一番、まずいの言おうとしただろ! そんなに俺が嫌いか! 日頃の恨みか! 俺の方が恨みたいってのに!」
ひどく慌てた様子で、嵐はその言葉を遮った。
けれど、それによって彼らの関係が益々怪しくなるものである。
「いん? 何ですか?」
「聞かなくていい、聞かないで、聞いちゃダメ。こいつはろくなこと言わないんだよ。俺が誤解されるようなことばっかり言うの。ああ、俺って可愛そう。顧問辞めたい」
香澄は続きを聞こうとしたが、嵐はそれ以上言わせようとしなかった。
校舎の奥に近付き、助かったとばかりに嵐は足を止め、目の前の扉を開ける。
黒い紙の貼られたガラス窓、何やらベタベタと貼り付けられているが、じっくり見ている暇はなかった。
掲げられたプレートさえ見ることはなかった。

