「でも、先輩はそのひどいところにいるんでしょ?」
「陰謀っていうか、策略っていうか、呪いっていうか、もしかしたら超常現象かも……」
紗綾も決して好きで入ったわけではない。
それに、去年はもっと理不尽な回避不可能な方法で生贄が確保されたのだ。
「へぇ、尚更面白そうじゃん」
必死に恐ろしさを伝えようとしたものの、それが逆に彼の興味を引き付けてしまったらしい。
「魔王と策士がいるの。本当に一度行ったら戻れないんだよ?」
全校生徒どころか教師までも恐れる二人が揃っているのだから、当然入部後の退部も受け付けられない。
一度入ったら最後、三年間の隷属が約束されている。
その上、厄介なものがバックについている。
「いいよ、先輩と一緒なら本望。地獄に堕ちたっていいんスよ?」
その笑みは美しかった。誘惑的な笑みに紗綾は背筋が冷たくなるのを感じる。
ここにも悪魔がいる。そう直感したのだ。
もしかしたら、捕まってしまったのは彼の方ではなく、自分の方なのかもしれないと。
「陰謀っていうか、策略っていうか、呪いっていうか、もしかしたら超常現象かも……」
紗綾も決して好きで入ったわけではない。
それに、去年はもっと理不尽な回避不可能な方法で生贄が確保されたのだ。
「へぇ、尚更面白そうじゃん」
必死に恐ろしさを伝えようとしたものの、それが逆に彼の興味を引き付けてしまったらしい。
「魔王と策士がいるの。本当に一度行ったら戻れないんだよ?」
全校生徒どころか教師までも恐れる二人が揃っているのだから、当然入部後の退部も受け付けられない。
一度入ったら最後、三年間の隷属が約束されている。
その上、厄介なものがバックについている。
「いいよ、先輩と一緒なら本望。地獄に堕ちたっていいんスよ?」
その笑みは美しかった。誘惑的な笑みに紗綾は背筋が冷たくなるのを感じる。
ここにも悪魔がいる。そう直感したのだ。
もしかしたら、捕まってしまったのは彼の方ではなく、自分の方なのかもしれないと。

