「俺、嫌いなんスよ、ああいうの。暑苦しいっつーか、汗臭いっつーか、協調性ないんで集団競技とかマジ無理」
冷めてる子だな、と紗綾は思う。
だからと言って、やはりこのままあの悪魔達に差し出すのも気が引けてしまう。
敢えて言うならば、どう見ても生贄になるようなタイプではない。
黙って立っていれば大丈夫だと言われて、やってきたのがこの圭斗だからといってそうであるとも限らない。
「でも、陸上部とかは?」
「自分の限界越えることに喜びとか感じないんで。あ、運動はできるんスよ?」
香澄の属する陸上部もなかなかに変わった人間が多いが、怪しげな部に引き込むよりはいいはずだった。
「先輩さ、もしかして、俺が入るの嫌?」
横からじっと見詰められ、紗綾は慌てて首を横に振った。
そうではない、生贄が確保できれば少しはほっとするが、やはり良心が痛むのだ。
「その……凄くひどいところだから」
この際、素直に内情を白状してしまうしかないと紗綾は思った。
だが、圭斗はそれでも笑う。
やはり実際に連れて行かなければ伝わらないのだろうか。
冷めてる子だな、と紗綾は思う。
だからと言って、やはりこのままあの悪魔達に差し出すのも気が引けてしまう。
敢えて言うならば、どう見ても生贄になるようなタイプではない。
黙って立っていれば大丈夫だと言われて、やってきたのがこの圭斗だからといってそうであるとも限らない。
「でも、陸上部とかは?」
「自分の限界越えることに喜びとか感じないんで。あ、運動はできるんスよ?」
香澄の属する陸上部もなかなかに変わった人間が多いが、怪しげな部に引き込むよりはいいはずだった。
「先輩さ、もしかして、俺が入るの嫌?」
横からじっと見詰められ、紗綾は慌てて首を横に振った。
そうではない、生贄が確保できれば少しはほっとするが、やはり良心が痛むのだ。
「その……凄くひどいところだから」
この際、素直に内情を白状してしまうしかないと紗綾は思った。
だが、圭斗はそれでも笑う。
やはり実際に連れて行かなければ伝わらないのだろうか。

