嵐と共に部室に戻れば、リアムは座布団に正座し、圭斗は雑誌を読んでいた。
だが、一人、いつもいるはずの人間がいない。
「黒羽部長はまだ来てないんですか?」
いつも十夜は誰よりも早く部室にいる。
欠席や用事、単に遅れることもあるが、そんなことは稀だった。
「早退したよ」
「そう、ですか……」
そうでないことを心のどこかでは願っていても、やっぱりと思う気持ちの方が強い。
十夜が部室にいない場合のほとんどの理由はそれだ。
「ま、いつものアレって言うには、大したものじゃないけど、歓迎会に不参加は困るから大事をとってみたいな」
いつものアレ、紗綾はそれだけでわかるようになってしまった。
しかしながら、十夜が抱えているものの全てをわかっているわけではない。
「まあ、心配しなくていいよ。黒羽がヘタレなだけだから」
嵐は笑っていたが、紗綾に笑えるはずもなかった。
原因が自分かもしれないとも言わない。言ってしまえば、全てが壊れるような気がしていた。
そして、この時、一番何かを言いそうな圭斗は黙っていた。
単に雑誌に夢中だったのかもしれなかったが。
だが、一人、いつもいるはずの人間がいない。
「黒羽部長はまだ来てないんですか?」
いつも十夜は誰よりも早く部室にいる。
欠席や用事、単に遅れることもあるが、そんなことは稀だった。
「早退したよ」
「そう、ですか……」
そうでないことを心のどこかでは願っていても、やっぱりと思う気持ちの方が強い。
十夜が部室にいない場合のほとんどの理由はそれだ。
「ま、いつものアレって言うには、大したものじゃないけど、歓迎会に不参加は困るから大事をとってみたいな」
いつものアレ、紗綾はそれだけでわかるようになってしまった。
しかしながら、十夜が抱えているものの全てをわかっているわけではない。
「まあ、心配しなくていいよ。黒羽がヘタレなだけだから」
嵐は笑っていたが、紗綾に笑えるはずもなかった。
原因が自分かもしれないとも言わない。言ってしまえば、全てが壊れるような気がしていた。
そして、この時、一番何かを言いそうな圭斗は黙っていた。
単に雑誌に夢中だったのかもしれなかったが。

