「……や。嫌、嫌イヤァァァァァァー!!!」
叫んでいた。
無意識に、頭の中で繰り返される言葉に恐怖し。
流石に雷も驚いたその拍子に私を抱き締めていた腕の力が緩んだ。
頭で考えるよりも先に、私は雷を突き飛ばして駆け出していた。
そして角を曲がる瞬間
「恋羽っ!!!」
必死と焦りに染まった声が私の背中に響いた。
振り返ることはしなかった。
必死で雷の元から逃げ出した。
怖かった。悠里の名前を他の人から聞くことが。
こんなにも私は弱いのかと改めて惨めになってしまう。
たった一言、“悠里”と聞くだけで取り乱す自分に。
臆病でどうしようもない自分が情けない。
一体、いつになれば私は向き合えるのか。
守護神のみんなにだって見られてるのに…
こんな姿を晒すつもりなんてなかったのに…
後悔に後悔を重ねてしまう自分に
「ははっ…」
乾いた笑い声を零す以外に何も見当たらなかった。

