「………」
待って。今なんて雷は口にした?
頭が急に真っ白になる。
目の前に立つ雷でさえ、知らない人のように感じる。
繋がったままの手は、急に温度を無くす。
「………悠里って誰?」
「っ!?」
聞き間違いじゃ、ない。
雷は確実に今、悠里って!!!
バシッと手を払う勢いで手を引いたが
予想以上の力で雷は私の手を握ったまま。
「離して」
「悠里「離して離して離してっ!!!悠里の名前を呼ばないで!!!」
広い廊下で私は私を失って叫んだ。
「おいっ!恋羽落ち着い「離して離して離してよ!早くっ!」
雷の言葉が聞こえない。
悠里の名前だけが何度も頭の中で繰り返される。
怖い怖い怖い怖い怖い
「恋羽っ!!!!!!!」

