あれから走って学校を出た。
真ちゃんは気まずそうにしてたけど、何も聞いてこなかった。
これはきっと、真ちゃんの優しさ。

「あ、理華ちゃん!」
「へ?」
声をかけてきたのはこのクラスで仲良くなった高木真央ちゃん。

「体育祭の競技何にするか決めた?」
「あー、まだなんだよね〜...だってどれもしたくないんだもん」
「それわかる!」

真央ちゃんは可愛らしく笑う。

「真央ちゃんは決めたの?」
「私は走り高跳び!すぐ終わるしね!あんまり注目もされてないしー」
「そっかー...」

私もそれにしようかなーなんて。
だって、目立つ競技は嫌だし
失敗しちゃったら恥ずかしいもんね

「あ、でも走り高跳びもう満員っぽいよ?私で最後って言ってた!残ってるのはえーと...」
「あった!クラス選抜対抗リレーと、障害物リレーだね!」

障害物リレーとか絶対嫌!

「クラスリレーにするよ...」
「やっぱり?障害物リレーって毎年大変だもんね、砂袋運んだりとかさー」

「うん。クラス対抗リレーも嫌だけどねーアハハ」