「俺は…」
俯いたまま私は目をギュッと瞑る。
期待と不安を半分に。
ガラッ
「蓮~♪」
蓮の答えを聞かずして、誰かが蓮を呼んだ。
可愛らしい聞き覚えのある女の子の声だった。
「あれ?理華ちゃん?」
ひょこっと本棚の間から顔を覗かせる梓ちゃん。
「梓…なんで」
蓮はハッとした様子で椅子から立って梓ちゃんを見据える。
「先生が呼んでたよ?このまえの事で話があるって」
「そか……行く」
「うん!」
蓮はそう言うと私と梓ちゃんを残して図書室を出ていった。
梓ちゃんと二人きりになって、すごく気まずいんだけど…
「ねーえ?」

