秘密×2



「俺は…」

俯いたまま私は目をギュッと瞑る。
期待と不安を半分に。

ガラッ
「蓮~♪」

蓮の答えを聞かずして、誰かが蓮を呼んだ。
可愛らしい聞き覚えのある女の子の声だった。

「あれ?理華ちゃん?」

ひょこっと本棚の間から顔を覗かせる梓ちゃん。

「梓…なんで」
蓮はハッとした様子で椅子から立って梓ちゃんを見据える。

「先生が呼んでたよ?このまえの事で話があるって」
「そか……行く」
「うん!」

蓮はそう言うと私と梓ちゃんを残して図書室を出ていった。
梓ちゃんと二人きりになって、すごく気まずいんだけど…

「ねーえ?」