「入るぞ~」

「おー」

ドア越しに聞こえるその声。

インターホンで聞いたときよりもハッキリ聞こえる。

ガチャ…

「よーっす。……誰?その子。」

中には一人の男の子がいた。
見た感じ少しチャラそうな…
私の苦手なタイプ。

金とまではいかない明るい茶髪に
私たちと同じ学校の着崩した制服。
見たことのある…ブレスレット。

「ん?」

「だから。お前の彼女は知ってるよ。そっちの女の子」

男の子は不思議そうに私を指差した。