蘭蝶Ⅳ

さっき頭の中で導き出した言葉を発する


きっと、これは聞いちゃいけないことなんだろうな


なんて思っても、もう知らないふりなんてできない



桜「あたしは、“椿”って人を忘れてるんでしょ?」


そう言いつつ、あたしは冷静だった

何でだろう

自分でもなんでこう冷静でいれるのか不思議に思う

普通、もっとパニックになると思うのに

…いや、さっきまではパニックだったか


でも、皆と面と向かって話すことでどこか冷静になれた



桜「ねえ。もう、隠さなくていいから。

あたしが忘れてること、全部教えて?」



もう、何も知らずに

過去を封印して過ごすのは嫌なの


そう続けると、二人―-空兄と総兄は苦い顔をするけど



空「――――分かった。

もう、隠さす全て話すよ。

ただ、話すのは家に帰ってからだ。

今日、これが終わったら一旦家に帰ろう」



桜「―――分かった」