蘭蝶Ⅳ

しばらくすると、落ち着いたのか早い呼吸が聞こえなくなった


風汰「落ち着いたか?」

椿「ん…ごめん…」

風汰「気にすんな。疲れただろ?

少し寝てろ」

椿「ん……」


風汰がそう言ってからすぐに、規則正しい寝息が聞こえてきた


「これで大丈夫そうじゃのう。

仮眠室に椿ちゃんを寝かせてきておくれ。

ソファじゃ寝にくいじゃろう。

あと、風汰も少し休め。

腕も怪我しとるし、今は安静にしとくのが一番じゃ」

風汰「…分かった。椿が目ぇ覚めたらまたくる」

「あぁ。ゆっくり休むんじゃぞ」


風汰は椿を抱えて立ち上がり、部屋を出て行った


「………ふぅ。もういいぞ。出ておいで」


院長先生からお許しが出たから給油室を出る


「桜ちゃん…急なことで驚いただろう?

みんなも」


院長先生の言葉にみんな頷く

まさか…椿がこんなにも“人が傷つくこと”を恐れているとは思ってもなかった