あたしの都合で転校までして

蘭蝶にもあんまり顔も出せなくて

でもみんな優しいから

蘭蝶の子たちに椿のことは伏せて、暴れてるやつの話をし、

しばらくあまり顔を出せなくなるって言ったときも


『総長は総長のすべきことをしてください!』

『俺たちはここで待ってます!』

『総長が帰ってくる場所は、俺達で守りますから!』


ってみんな笑顔であたしを送り出してくれた

あたしはそのみんなの優しさに甘えてる


蓮「桜がそう思ってるうちはまだまだ平気だ。

逆に、周りは頼られた方が嬉しい。

それに、桜は1人じゃない。

俺だってあいつらだって、あっちの学校にだって椿や相澤もいる。

そんなに1人で気を張るな」


蓮のその一言で

何かが軽くなったような気がした


桜「…うん。ありがとう」

蓮「これからは何かあったら隠さす絶対言えよ。」

桜「うん」

蓮「よし。んじゃ寝ろ。顔色悪いの治んねぇし…」

桜「大丈夫だって。寝たら治るよ」


今度は『眠くない』とは言わず、ちゃんと布団に入る


蓮「おやすみ」

桜「おやすみ」


目を瞑ったとたん、睡魔に襲われる

おかしいなあ…と思いつつ、あたしは夢の世界へ旅立った