蘭蝶Ⅳ

風汰「チッ」


風汰もいつも通りの下打ちを残して屋上を去って行った


直人「あちゃー。俺、優里追いかけてる」


直人も優里を追いかけて行った

屋上に残ったのはあたしと椿の2人


…そういえば、椿と二人っきりになるのは初めてかもしれない


桜「…椿は行かないんだ?」

椿「沙希はああなったわりに冷静ね」

桜「んー。ま、こうなることは多かれ少なかれ予想してたしね」


もっと言うなら、8割こうなると思ってた


椿「予想してて言ったのね?」

桜「踏みこまなきゃ始まらないから」

椿「それで相手が拒否しても?」

桜「拒否されたら、いつまでも待つよ」

椿「沙希って面白い考え方ね」


みんなが心を開いてくのも分かる

と椿が言った


桜「面白い考え方?」

椿「普通、相手を傷つけると同時に自分も傷つくから

そういうのは踏み込まないのに。

沙希は自分も傷つく覚悟で優里の中に踏み込んだ。

それが、他の人と違うあたしにとって面白い考え方なの」


…そんなこと初めて言われた