蘭蝶Ⅳ

桜「それで…椿のこと、思いだしたい…」

蓮「そうだな」


桜「あたし―――

ちゃんと、椿と向き合うよ。

昔みたいに、忘れて逃げるなんてしない」


あたしがそう言いきると

そっか

という声が聞こえた

顔は、見えないから分かんないけど

きっと、蓮は微笑んでると思う



蓮「もう…平気か?」

しばらくしてから、蓮があたしの顔を覗き込む

桜「うん。ありがとう。

もう平気だよ?」

蓮がいるからね


恥ずかしくて言えないけど、心の中で付け加える


蓮「そっか。

…目、まだ赤いな」


桜の目が戻ったら帰るか


という蓮の言葉に頷く

さすがにこれじゃ家に帰れない