月曜日出社したら、私は注目の的だった。なぜかというと、小指が腫れすぎてサンダルを片方しか履けなかったのだ。
たぶん、倍に腫れていた。それ位痛かったのだ。これにはさすがの久保さんも心配してくれて、歩くのに危なっかしい私の仕事のフォローをしてくれた。
仕事がひと段落した頃、久保さんに珍しく話しかけられた。
「妃咲ちゃん、ちょっと・・・」
目の先には1枚の付箋。

「今日、仕事終わったら時間ある?
話したいことがある。仕事終わったら玄関まで車回すから待ってて。」
・・・と。えっ⁉この時はかなり驚いた。変に緊張して返事もはいとしか言えなかったことを覚えている。
一体、何があるのか告白⁉まさかね・・・ 私、何かやらかしたんだろうか。
仕事が終わるまで久保さんのことで頭がいっぱいだった。


仕事も終わり片付けをしながら、帰るタイミングを久保さんに聞けずにチラチラ見てはドキドキする私。

床に座っていたら声がかかった。

「妃咲ちゃん、先に行ってて。」
と、もう内心ドキドキピークだったのは言うまでもない。そして、家から会社まで徒歩5分だった為歩いて通勤していた私。
とりあえず、会社の門の前で待っていたが誰かに見られるのも恥ずかしいし心臓が口から出そうな程、ドキドキしていた。色んなことを考えていると程なくして、久保さんの車が来た。
ヤバイ‼外車なんですけど‼イケメンで外車って‼何て凄いの‼←興奮しすぎw

「お待たせ、乗って」
と、言われて恐る恐る助手席にお邪魔する私。後にも先にもこんなに緊張する助手席は初めてだった(笑)。

そして、ちょこっと走って人目につかない駐車スペースへ。ここが後に思い出の場所になるとは、この時の私達は知る由もなかった。