「竜のやつ、どこ行ったんだろ。」
秀太郎はさっきから、アジトの入口付近をウロウロとしている。
そんなに気になるなら、探しに行けばいいのに。
「できた!!」
「悠長にミサンガ編んでる場合かよ。
あれ、しかもさっきと色違うくね?」
「まぁね・・・。
よし、行こっか。」
「どこに?」
「竜くんを探しに。」
秀太郎の顔はパァッと明るくなる。
子どもみたい・・・
ヴーヴー・・・
バイブ音が聞こえる。
「俺の携帯?
メール?
っ・・・」
携帯を見る秀太郎の顔が一瞬にして険しくなる。
「どうしたの?」
秀太郎の携帯を覗くと、
そこには、傷だらけで血を流し倒れている竜くんの写メ・・・
そして、すぐに画面は、着信画面へとうつる。
「誰だよっ。」
"見て頂けましたか?
傑作でしょ。"
「てめぇ、誰だよっ。
どこにいるんだよっ」
秀太郎は、怒鳴る。
"オリンピック選手候補とも言われていた男が、こーんなにボロボロ。
思ったより弱いんですね?"
電話ごしに笑い声が聞こえる。
"今すぐ、第一倉庫へ来い"
そこで電話はきれた。
「くそっ、行くぞっ。」
秀太郎はメンバーを連れ、アジトを出て行こうとする。
「待って、私もいくっ」
「頼、お前はここにいろ。
お前を危険な目には合わせられない。」
「でも・・・」
「とにかく、ここにいろ。
侑哉、頼を頼む。
竜は、俺に任せろ。」
「了解。」
秀太郎たちは、出て行った。
