Song Romance





ドアノブを掴んだままこちらを
振り向き思い出したような顔をする悠也


「私が国民的アイドルの
ボイストレーニングのトレーナーを
任されるのにはそれなりの実力が
必要でしょ?そして実力があるの。
だから、今ここに立ってる。

私には才能が無いって家族は言う。
でもね、悪いけどそんなことない。」


「ありえねぇ。そんなの………」


「ありえない?
誰が決めたの?それ。
どうせあんたはお母さんに
詰め込まれた先入観しかないのよ。

私を見下すことでなおさら自分の実力を錯覚できて、幸せねぇ、ずいぶん。」