重そうな木の門を開け、
さらにその奥の教会の様な建物へ
走った。

「どなたでしょうか。」

女性係員が私に声をかけた。

「関係者ですっ!」

「えっ、あのー!待ってくだー」

ガチャン。

ごめんなさい、あなたと
話している時間はないの。

扉を閉め、また長い廊下に幾つもある
扉から、圭子さんの準備室を探す。

「…は、はぁ、ここだ…」

ぱっと見では他の部屋と区別の
つかない扉だったが、
貼られていた
「圭子様」
というカードでかろうじて
見つけられた。

コンコン

「はい。」

「失礼します」

ガチャ