「わかるよ。未来が不安なんでしょう?
自分に、未来に、自信が持てていないんでしょう?」

「な…そんなことない…わよ!」

「あたしでよければ相談にのるよ?
朱莉のこと、助けてあげたいの!
力になりたいの…
「あんたになにがわかるのよ!」
あたしの言葉をさえぎり、朱莉は怒鳴った。教室中が凍りつく。

「…わたしには…母親がいない…」
朱莉が、少しずつ語り始めた。