それでも、こうしていないと、
また泣きそうだから。
「じゃあ、幸望りんは翔の後ろね?俺は奏多に乗せてもらうから!」
「亮二、翔の後ろが怖いんだろ(笑)」
「だって翔超飛ばすしこえーんだもん!」
ギャーギャー言いながら、亮くんは奏ちゃんの後ろに乗る。
翔がバイクっていうのは以外だったけど、奏ちゃんはなんとなく合ってる気がする。
私はヘルメットをかぶりながら、後ろにまたがった。
翔の後ろに乗るのは、2回目。
前回と同じように、翔にしがみつく。
「…行くぞ」
翔はそう言って、バイクを走らせる。
私は翔の背中を見ながら、みっくんのことを考えていた。

