「…てなわけで、団長に立候補する事になっちゃったんだ」


話し終えると、麻衣ちゃんと朱里が私に迫ってきた。


「幸望!!

 イケメン4人組とバンドやるって聞いてないわよ!?」


「あれ?そうだっけ…」


「私も聞いてない!!」


「ご、ごめん…」


謝ると、盛大なため息をつく2人。


あからさますぎて、傷つくんですけど…


「まあ、バンドやるのは幸望の意思なんだしいいじゃん」


ハルが足を組みながらそう言う。


そうだけど~と、口をとがらす朱里。


「やっぱり、ちゃんと聞きたかったじゃん?

 同じクラスで、これから受験に向かって頑張る仲間と思ってたし」


…私も言いたかったけど、一人だけ受験しなくて楽出来る、


なんて思われたくなかったの。


クラスの子がそんな事思う子じゃないって、分かってるんだけどね。